タンポポの綿毛を吹きながら願い事をすれば叶うという言い伝えがあるそうです。この絵本の主人公のカルメラは、その言い伝えを信じています。
カルメラは7歳になりました。7歳になれば、お兄ちゃんと一緒におでかけすることができます。お兄ちゃんと一緒に行ったコインランドリーの前で、カルメラはタンポポの綿毛を見つけます。
カルメラが思い描く願い事は、あこがれの「おやつマシン」が部屋にあって大好きなキャンディを好きなだけ食べられること。でも、それだけではありません。いつも忙しく働いているおかあさんが素敵なホテルでゆっくり休むことや、この国にもどったおとうさんがカルメラをぎゅうっと抱きしめてくれることも心に思い浮かぶのです。
カルメラは大切な願い事のためにタンポポの綿毛を大事にとっておきます。でも帰り道で転び、タンポポの綿毛は歩道でバラバラになってしまいました。すると、お兄ちゃんがカルメラを海を見おろす崖のところまで連れていってくれました。カルメラは目を閉じて願い事をします。そのあと、そっと目を開けてみると、白い綿毛がふわふわ舞いながら海に飛んで行くのが見えました。カルメラが何をお願いしたのか、私たちにはわかりません。どうかカルメラの願いが叶いますように! (店主)
カルメラのねがい
マット・デ・ラ・ベーニャ 作
クリスチャン・ロビンソン 絵
石津ちひろ 訳
鈴木出版
2019年8月7日発行
本体1500円+税
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