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2019年9月8日日曜日

【本の紹介】こけをみつけたよ(かがくのとも2019年10月号)




 苔の面白さを教えてくれる絵本です。作者の苔に対する愛が溢れています。身近な存在の苔ですが、この絵本を読むまで知らないこともたくさんありました。
 苔は家の庭や、少し気をつけて探せば街の中ですぐ見つけることができます。木や草と同じ植物です。一番の違いは根っこがないこと。普通の植物は根っこを土の中に伸ばして体をしっかり支えていますが、苔は仮根(かこん)という短い毛のようなもので地面などに張り付いているだけです。だから、苔はペリッと簡単に剥がすことができるのです。
 根っこがないから、苔は体全体で水を吸い込むそうです。体から水が無くなると、苔は葉っぱが茶色く縮れて枯れたようになりますが、水を吸うと元のように緑色に戻ります。縮れて広がった苔を濡れた手で触ってみると面白いことが起こります。触って濡れたところだけ元に戻り、緑色の手の形が浮かぶ上がってくるそうです。
 苔にはたくさんの種類があります。絵で葉っぱの形も紹介されています。いろいろな苔を探しにいきましょう。葉っぱは小さいので、見分けるためには虫めがねやルーペが便利です。虫めがねやルーペは使い方を間違えると目を痛めることがあるので、大人の人は十分注意してください。(店主)

こけをみつけたよ(かがくのとも2019年10月号)
今津奈鶴子 さく
上野健 監修

福音館書店
2019年10月1日発行
本体407円+税

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