塩田の運動会
福音館書店
那須正幹 作
田頭よしたか 画
今から50年以上も前のお話です。場所は今の山口県防府市。そこはかつて塩田の町でした。廃止されることになった塩田の広い跡地が工場団地に生まれ変わる前、大人も子ども参加する大運動会が開かれることになりました。
玉入れや徒競走、騎馬戦もあります。大人も借り物競争や自転車のおそ乗り競争、パン食い競争などの競技に夢中です。一番盛り上がるのは、やはりリレーです。子どもから大人まで、男女まとめて参加します。
運動会のお話の合間に、塩田による塩作りについて解説があります。日本では、塩は海水から作られます。イオン交換膜法という工業的な方法に移るまで、塩田は塩作りに大きな役割を果たしました。塩作りの歴史を知ることは、今の日本を知ることにもつながります。
習志野市にも、明治時代の中頃から大正時代にかけて塩田がありました。谷津の海岸では入浜式塩田が作られ、盛んに塩が作られたそうです。塩田の跡地は谷津遊園となり、谷津遊園が閉園した後、今では大規模なマンション群や公園になっています。
本体1500円+税
2017年1月20日発行
2017年1月20日発行
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