ことりのおそうしき
マーガレット・ワイズ・ブラウン 文
クリスチャン・ロビンソン 絵
なかがわちひろ 訳
緑の公園で子どもたちが死んでいる小鳥をみつけます。まだ温かく、死んだばかりのようです。直に小鳥は手のひらの中で冷たくなります。子どもたちも知っています。「しんぞうが とまって しばらくすると、いしのように つめたくなるのです」。
もう二度と空を飛べない小鳥。子どもたちはお墓を作り、お葬式をしてあげました。うたも歌いました。綺麗で悲しいうた。子どもたちは泣いてしまいました。でも、そのあとも子どもたちは公園にやってきます。そして、やがて小鳥のことは忘れてしまいます。
子どもが生き物の死を受け止め、それを受け入れて消化していく。多くの人が、この絵本のお話と似たような体験を経ておとなになったように思います。
「死」という重いテーマを扱っている絵本ですが、強い共感を覚えます。温かみのある絵から、子どもたちへのやさしいまなざしを感じることができるからでしょう。このお話の絵本は以前、「ちいさなとりよ」(岩波書店)というタイトルで出版されていました。
あすなろ書房
本体1400円+税
2016年3月30日発行
2016年3月30日発行
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