海底電車
童心社
松本猛 構成・文
松森清昭 絵
てつおはおかあさんと二人でおじいちゃんの家に引っ越してきました。家の中では、おじいちゃんの部屋から「ゴーッ」という変な音が聞こえてきます。てつおは中を覗きたいと思いますが、おじいちゃんからは「ぜったいに入ってはいけない」といわれています。
一人で留守番をしていたてつおは、おじいちゃんの部屋のドアが少し開いていることに気がつきます。そして、勇気を出して中に入っていきます。そこにはたくさんの模型の電車が並んでいました。一台を手にとってみると、ずっしりと重く本物みたいです。
玄関で音がしました。「おじいちゃんがかえってきた!」
てつおは急いで水槽の後ろに隠れました。すると「ポコポコポコポコ」という音に引っ張られるように、不思議な電車の旅が始まります。てつおが乗った電車は、人の記憶の海を走る海底電車でした。
どこまでも青い海の底。てつおと一緒にファンタジーの旅に出かけましょう。不登校児だったらしいてつおは、海底電車の旅をきっかけにおじいちゃんとなかよしになります。学校にも行くようになりました。
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