「『ちっちゃいさん』が生まれるまで-翻訳と子育てと-」
宇野和美さん講演会
2016年7月16日(土)午後2時~4時
千葉県千葉市・千葉市ハーモニープラザ男女共同参画センター
翻訳家の宇野和美さんの講演会が千葉市で開かれました。宇野さんはスペイン語がご専門。このブログでもご紹介した絵本「ちっちゃいさん」のほか、スペイン語圏の多数の書籍を翻訳されています。
「ちっちゃいさん」はアルゼンチンの絵本作家、イソールの作品です。赤ちゃんのことをユーモラスに、そしてちょっと変わった視点から描いています。イソールによると、この絵本のミソは「赤ちゃん」に相当する表現を使っていないことだそうです。そこで宇野さんに思い浮かんだのは「ちっちゃいさん」という言葉。この絵本にぴったりですね。翻訳という仕事の醍醐味を感じます。
宇野さんは出版社を退職後、子育てをしながら本格的に翻訳の勉強を始めました。大学ではスペイン語を専攻されましたが、翻訳の指導を受けられる先生は数少なくご苦労があったようです。スペイン留学をしたときは3人のお子さんたちを連れて行かれるなど、たいへんなバイタリティで現在のお仕事の基礎を築きました。宇野さんがこれまで翻訳された本のリストを拝見すると、ご自身で提案して採用されたものが多数を占めており、そのバイタリティはまだまだ健在です。
スマホで本を読むようになった今、宇野さんは「本だから伝わることを追求したい」と話されます。これからもたくさんの素敵な本をご紹介いただけることが楽しみです。
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