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絵本・児童書の専門書店です。小さいカフェもあります。

絵本と楽しいひとときを過ごしましょう。素敵な絵本をご紹介します。大切な人とご一緒に、あるいはお一人でも。あなたにぴったりの絵本が見つかりますように!

2024年12月25日水曜日

【本の紹介】すすめ! ダンボールごう(ちいさなかがくのとも2024年12月号)



 段ボール箱があればいろいろな遊びを楽しめます。この絵本が紹介します。

 大きな箱だったら中に入ってみましょう。友だちに押してもらえば、そのまま乗り物になります。「すすめ すすめ、ぼくの ダンボールごう!」

 底が開いたら足が出て、段ボール箱に入ったまま動き回ることができます。大勢で一列につながれば、電車ごっこの始まりです。遊び方は尽きることがないようです。最後に出てくるそり遊びはスリル満点。

 軽くて丈夫な段ボールだからこそ、いろいろな遊びに応用できるようです。大人が教えなくても、子どもたちは自分で遊び方を考えるでしょう。この絵本の作者も、子どもたちから教えてもらったようです。(亜店主)


すすめ! ダンボールごう(ちいさなかがくのとも2024年12月号)

ひがしちから


福音館書店

2024年12月1日発行

定価460円(本体418円+税10%)


#くわのみ書房

【本の紹介】ひとつぶの おくりもの



 三つのお話がつながった絵本です。最初は、おばあちゃんと男の子のお話。おばあちゃんは男の子に、小さな一粒の命を上手に育てる知恵を贈ります。

 二つめは、おとうさんと女の子のお話。おとうさんは女の子にいろいろなものを贈ります。でも、いちばん素敵な贈り物は小さな命を上手に育てる知恵でした。

 三つめは、おかあさんと男の子のお話です。男の子がおかあさんと一緒に植えたのは、たくさんのどんぐり。小さな一粒の命だったどんぐりは大きな木に育ち、やがて深い森になりました。

 人と人、そして人と自然との交流が居心地のよい場所をつくります。それは大切な贈り物。色彩豊かな絵が幸せな気持ちを表現します。最後のページから、もう四つめのお話も始まっているようです。(店主)


ひとつぶの おくりもの

マーシー・キャンベル 文

フレンチ・サンナ 絵

なかがわちひろ 訳


あかつき教育図書

2024年1月30日発行

定価1,980円(本体1,800円)


#くわのみ書房

2024年12月21日土曜日

【本の紹介】ジュリアンとウエディング




 絵本の見返しからお話が始まります。子どもとおばあちゃんとお出かけします。二人とも、とても華やいだ装いです。

 別の二人連れと一緒になりました。こちらもおしゃれな服を着た子どもとおばあちゃん。最初の子どもはジュリアン、もう一人の子どもはマリソルです。4人は結婚式に参加するようです。

 結婚式の主役は二人の花嫁たち。女性同士の結婚です。キスをする二人の花嫁を、ジュリアンとマリソルが祝福します。でもパーティの席は、子どもたちにとってはとても退屈。「ねえ、ぬけだしちゃおう」とマリソルがささやきます。さて、その後の顛末は…。

 LGBTQを自然な姿として受け入れている世界が気負うことなく描かれています。美しい絵がその世界を、よりいっそう魅力的にしていると思います。姉妹編の『ジュリアンはマーメイド』(サウザンブックス社)も一緒にお楽しみください。(店主)


ジュリアンとウエディング

ジェシカ・ラブ 作

横山和枝 訳


サウザンブックス社

2024年11月20日発行

定価 本体1,800円+税


#くわのみ書房




2024年12月19日木曜日

【本の紹介】うつくしいってなに?




 タイトルの問いかけに誰もがドキッとするでしょう。この絵本にその答えが描かれているのでしょうか。

 子どもの目を通して、その答えを見つけ出そうとしているようです。不安な夜にも星空が広がり、答えはどこかにありそうです。

 でも、すべての人に同じ答えなどある訳はなく、「うつくしいってなに?」と問いかける一人ひとりにその答えが見えてくる。そんなふうに考えさせてくれる絵本です。

 言葉と絵が見事に調和しています。美しいハーモニーが浮かび上がり、実際に見えてくるような不思議な気分になります。(店主)


うつくしいってなに?

作 最果タヒ

絵 荒井良二


小学館

2024年7月30日発行

定価:本体1,700円+税


#くわのみ書房

2024年12月17日火曜日

【本の紹介】ねこは わたしの まねばかり



 子どもが猫のことを語り始めました。お家で猫を飼っているのです。

 猫は呼んでも来ないし、抱いてあげようとすると逃げてしまいます。とてもおすましさんの猫ですが、子どもに言わせると、自分の真似ばかりしているそうです。

 でも、ある日突然、子どもは猫の真似を始めます。真っ暗な窓の外を注意深く見つめます。高いところに登って遠くを見渡します。体を大きく膨らませ、心も大きく膨らませます。そして、とうとう、子どもと猫は家の外に出るのです。

 韓国の絵本です。子どもの成長を描きました。絵は水墨画をイメージさせますが、色彩がとても美しく魅力的。子どもの繊細な心の動きを力強く感じさせます。(店主)


ねこは わたしの まねばかり

クォン・ユンドク さく

キム・ファン やく


あかね書房

2023年4月23日発行

定価(本体1,600円+税)


#くわのみ書房

2024年12月14日土曜日

【ご報告】「村上春樹の絵本を読む会 vol.17」を開催しました!



 くわのみ書房は12月13日(金)、「村上春樹の絵本を読む会 vol.17」を開催しました。3人のご参加をいただきました。

 取り上げた絵本は『ジュマンジ』(C・V・オールズバーグ、村上春樹訳、あすなろ書房)です。2019年12月20日発行ですが、オールズバーグさんのこの作品は以前、ほるぷ出版から辺見まさなおさんの翻訳で出版されていました。

 映画化されているので、ご存知の方も多いと思います。「ジュマンジ」とは不思議なボードゲームの名前です。何も知らずに遊び始めた姉弟は思いもよらない事態に巻き込まれます。その結末は…。独特なモノクロームの絵で読む人を不思議な世界に導きます。

 17回に及んだ「村上春樹の絵本を読む会」は今回でいったん終了します。ご参加いただいた方々にお礼申し上げます。(店主)


#くわのみ書房


【本の紹介】日本にいたゾウ(たくさんのふしぎ2024年12月号)



 以前、長野県の野尻湖に行ったとき、近くの博物館でナウマンゾウの像をみたことがあります。日本では今、生きているゾウは動物園でしかみることはできませんが、ナウマンゾウはかつて日本で暮らしていたのです。

 大昔、日本にもゾウがいました。でも、こんなにたくさんの種類のゾウがいたことは知りませんでした。この絵本で、かつて日本にどんなゾウがいたのか、学ぶことができます。

 およそ1900万年前くらいから2万年前ほどの間の日本には、時代ごとに多くの種類のゾウがいたそうです。日本はアジア大陸とつながっていた時代があり、アジアやヨーロッパに広く生息していた昔のゾウの仲間たちが日本にもやってきました。でも自然環境の大きな変化などにより、日本にいたゾウは絶滅してしまいました。

 これまで地球上に生きていたゾウは約180種と考えられているそうです。一方で今世界にいるゾウはわずか3種類だけ。主にアジアの森林に住むアジアゾウ、主にアフリカの森林で暮らすシンリンゾウ(マルミミゾウ)、主にアフリカの草原に住むサバンナゾウ(アフリカゾウ)です。ゾウを通じて、長い長い地球の歴史に思いを馳せてみませんか。(店主)


日本にいたゾウ(たくさんのふしぎ2024年12月号)

大島英太郎 文・絵


福音館書店

2024年12月1日発行

定価810円(本体736円+税10%)


#くわのみ書房

2024年12月12日木曜日

【本の紹介】おんしつたんけん(かがくのとも2024年12月号)



 植物園の大きな温室の中を探検する絵本です。どんな植物が育てられているのでしょう。案内役を務める人が詳しく解説してくれるので、興味深く読み進められます。

 温室では熱帯地域に育つ植物を観ることができます。花は大きく、色鮮やかで、形も面白いものが多いように思います。

 くだものも熱帯植物の魅力の一つ。バナナのなる木をみると、誰もがびっくりするのではないでしょうか。お馴染みのくだものでは、マンゴーやパイナップルが登場します。チョコレートの原料になるカカオや、ココナッツミルクが取れるココヤシも紹介されています。

 温室はガラス張りで作られていることがほとんど。ガラス張りの大きな温室は、ちょっと非現実的な建物であり、外から見ているだけでワクワクしてきます。(店主)


おんしつたんけん(かがくのとも2024年12月号)

松岡達英 さく


福音館書店

2024年12月1日発行

定価460円(本体418円+税10%)


#くわのみ書房


2024年12月11日水曜日

【本の紹介】トムとモモ(こどものとも2024年12月号)

 


 素敵な出会いの物語です。誰もが幸せな気持ちになれる絵本です。

 トムとモモの家族は、それぞれ新しい家に引っ越してきました。同じアパートで暮らし始めた二人ですが、まだお互いを知りません。

 近くにいるのに、すれ違いばかりの二人。なかなか出会うときはやってきません。でも、クリスマス・イブの日、お話しは急展開します。

 光溢れる街の風景に幸せな出会いが溶け込み、約束されていた出来事のように思えます。ページをめくるたびに、その思いが確かなものになっていくことを感じ、読む人の心が高まります。(店主)


トムとモモ(こどものとも2024年12月号)

みやこしあきこ さく


福音館書店

2024年12月1日発行

定価460円(本体418円+税10%)


#くわのみ書房

2024年12月10日火曜日

【ご案内】村上春樹の絵本を読む会 vol.17



 くわのみ書房は「村上春樹の絵本を読む会 vol.17」を12月13日(金)に開催します。作家・村上春樹さんの翻訳絵本を楽しみましょう。

 今回取り上げる絵本は『ジュマンジ』(あすなろ書房)です。この会ではすっかりお馴染みのクリス・ヴァン・オールズバーグの作品です。この作品を原作に映画がつくられています。村上春樹訳は2019年12月20日の発行。それより以前に別の出版社から、別の翻訳者で出版されています。さあ、オールズバーグの不思議な世界を楽しみましょう。飲み物とお菓子付きの会です。


■読む本:『ジュマンジ』(C・V・オールズバーグ、村上春樹 訳、あすなろ書房)

■日 時:2024年12月13日(金)午後6時~7時

■会 場:くわのみ書房

■参加費:500円 ※飲み物とお菓子付き

■定 員:4人


〈お問い合わせ・お申し込み〉くわのみ書房

電話:047-419-3567

電子メール:mulberrybookstore@gmail.com

(Facebook、Instagramでも受け付けます)


#くわのみ書房

2024年12月6日金曜日

【本の紹介】ねんね ねんね おやすみね(こどものとも0.1.2. 2024年12月号)




 楽しい一日を過ごしても、やがて眠りにつくときがやってきます。大きいあくびがその合図。さあ、おやすみの時間ですよ。

 お絵描きに大活躍したクレヨンたちも大きいあくびを「ふわぁ〜」。ケースに収まって、みんな仲良く「ねんね ねんね」。

 こねこも、くつも、とりのあかちゃんも、眠たくなったようです。あくびをしたら、それぞれ気持ちのよい場所に移って「おやすみね」。おつきさまはどうするかって? 雲のベッドでゆっくり寝ます。

 リズミカルな文に導かれて、おやすみの時間が楽しくなる絵本です。うれしそうな表情で眠りにつく姿は、子どもたちに安心感を与えます。(店主)


ねんね ねんね おやすみね(こどものとも0.1.2. 2024年12月号)

高橋潤子 ぶん

北谷しげひさ え


福音館書店

2024年12月1日発行

定価460円(本体418円+税10%)


#くわのみ書房

【本の紹介】すすめ! ダンボールごう(ちいさなかがくのとも2024年12月号)

 段ボール箱があればいろいろな遊びを楽しめます。この絵本が紹介します。  大きな箱だったら中に入ってみましょう。友だちに押してもらえば、そのまま乗り物になります。「すすめ すすめ、ぼくの ダンボールごう!」  底が開いたら足が出て、段ボール箱に入ったまま動き回ることができます。大...