あすなろ書房
パトリック・マクドネル
谷川俊太郎[訳]ムーチは猫です。大好きな友だちは犬のアール。いつもと違う日、ムーチはアールに贈り物をしたかったのですが、何でも持っているアールに何をあげたらよろこばれるのかわかりません。
ムーチは一生懸命考えました。そして思いついたのが「ナンニモナイ!」。でも、ナンニモナイって、どこにあるの?
ムーチはナンニモナイを探しに買い物に出かけました。でも、ナンニモナイなんて、どこにも売っていません。でもムーチが探すのをやめたとき、ナンニモナイがみつかりました。ムーチの贈り物に、アールも大喜びでした。
満ち足りているはずなのに、いつもみんなが「ナンニモナイ」といっている。何でもあるはずなのにナンニモナイ。物が溢れる社会の中で、私たちは一体どうしたら本当に満足することができるのでしょう。この絵本がそれを考えるきっかけになるかもしれません。シンプルながら、生き生きと描かれたキャラクターも魅力的です。
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