小さな磯のようすを描いた絵本です。海の水の満ち引きで、その姿は大きく様変わりします。
夜の間、磯は海の水で覆われていました。満潮の状態です。夜が明けると、海の水はだんだん遠くに引いていきます。干潮です。砂浜が広がりました。
この磯には岩場もあります。干潮の岩場には水たまりができています。この水たまりが面白い。ヤドカリや巻貝、イソギンチャク、そして小さな魚まで、さまざまな生き物が生息しています。「おりこみふろく」の解説に書かれているように、ここでは一つの生態系を俯瞰的に観ることができるのです。
小さな磯で「みちては ひいて」。海は近くなったり遠くなったりを毎日繰り返します。その繰り返しの中で、人々の生活も続いていきます。(店主)
みちては ひいて(ちいさなかがくのとも2023年2月号)
澤口たまみ ぶん
山口哲司 え
福音館書店
2023年2月1日発行
定価440円(本体400円+税10%)
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