フリーランス編集者として絵本制作に関わる細江幸世さんのお話を聞く機会がありました。千葉市の児童書専門店の会留府で毎月行われている「絵本の会」が6月15日、ゲストにお招きしました。
細江さんが編集者として産み出した近刊の絵本に「いっしょにおいでよ」(廣済堂あかつき)があります。今回のお話は、この絵本について多くの時間を割いていただきました。
この絵本はアメリカで発刊されました。テロやヘイトスピーチのニュースが怯える子どもが登場します。でも子どもはおとうさんやおかあさんに教えられ、一人ひとりの行動で世界が変わることに気づきます。最後に「いっしょにおいでよ」と呼びかける子どもの姿に、私たちの希望を見出すことができます。
重たいテーマを抱えた絵本であり、日本で受け入れてもらうにはむずかしいところもあったように思います。この絵本を見出した細江さんは、翻訳を担当されたなかがわちひろさんと一緒に、その内容を分かりやすくするため細心の注意を払いました。あえて原文から離れた翻訳になったところもあったようです。あらためて、その努力に感謝したいと思います。日本人がこの絵本のような作品を創作するのはむずかしいかもしれませんが、その一方で外国の絵本を翻訳して紹介することの意義も強く感じました。(店主)
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