かぶとむしは子どもたちに大人気の昆虫です。飼ってみたいと思う子どももたくさんいるでしょう。実際にかぶとむしを飼ってみると、思わぬ行動にびっくりさせられることもあるようです。
この絵本では、かぶとむしが飼育ケースから逃げ出してしまいます。きちんとふたもしてあったのに、どうやって逃げ出したのでしょう。かぶとむしは本当に力が強く、この絵本のように飼育ケースのふたなどは簡単に持ち上げてしまうこともあるそうです。いつの間にか外に逃げ出すことも、決してむずかしいことではなさそうです。
私は以前、キャンプ場でかぶとむしをたくさん捕まえたことがありました。虫かごには収まりきらず、段ボール箱に入れて一晩過ごしました。翌朝、箱を開けると、かぶとむしはほとんどいなくなっていました。箱の穴から逃げ出したようです。その穴はカブトムシが箱の段ボールを食いちぎって開けたと思われます。かぶとむしのパワーを侮ってはいけません。
この絵本は、作者がかぶとむしと過ごした夏の体験をもとに作ったそうです。愛情を持ってかぶとむしと接する子どもの成長もみることができます。もうすぐやって来る夏休みが楽しみです。(店主)
かぶとむしがにげた(ちいさなかがくのとも2018年7月号)
たしろちさと さく
福音館書店
2018年7月1日発行
本体389円+税
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